漫画ピンポンが好き

漫画「ピンポン」をしっていますか。漫画好きな人にとっては有名で、アニメ、実写映画化もされた作品です。

 

私が初めて読んだのは漫画喫茶でした。”マンガ おすすめ”で検索した中で冊数が少なくすぐ読めるとおもいました。

読み終わった後にすぐに店から出て本屋に直行し全巻買いました。何度読み直しても面白いので本気で紹介したいです。ネタバレもちょいちょい挟んでいます。

 

スポーツ漫画のテーマとして取り上げられることの多い才能。ピンポンでは世の中に才能があるという事実を突きつける漫画です。

どれだけ頑張っても才能の前には敵わない。試合に勝つことはできないのです。

 

スコンクで負けた相手に練習をさぼっていたペコが短期間の努力でとてもつもなく強くチャイナを負かす。強豪校に入り練習を必死でしてきたアクマがスマイルにぶっ飛ばされ、才能の無い事実を突きつけられる。あまりに慈悲の無い話です。

 

私も長い事スポーツをしていて、ある程度の努力はしました。朝も早く起き、来る日も来る日も練習を行って都道府県の大会で優勝するレベルまで努力はしました。それでもプロにはなれません。あと少しだけ上のステージがありその上に立つものがプロだと。ものすごく近くから見上げることが出来るのに、そこには絶対に届かないことがわかりプロを目指すことは諦めました。

趣味としてスポーツと関わっていくことだって悪いことではなく、そこで出会った人とはスポーツ抜きでも仲の良い友人として付き合うことが出来ます。

スポーツは人生のすべてではありません。それでも真剣にプレーするときは人生と同等以上なのがスポーツです。試合前の緊張、お互いに試合前挨拶を行う時の品定め、観客からの声援、試合中のヒリつきといった実際の真剣勝負の雰囲気の描写がうまく、その場にいるような感覚にさせられます。

 

ピンポンでは出てくるキャラクターがそれぞれの思いをもとに卓球をしています。卓球への向き合い方はそれぞれ違う中で、自分にとっての卓球を相手とぶつけ合い勝敗を決する。どちらが正しく生きているのかとか、練習を頑張ってきたとかではなく、ただ純粋な強さのぶつかりあいです。

勝った方が正しく、負けた方が間違っているとかそういう次元の話ではなく、勝った方が強く、負けた方が弱かったという事実。これがこの漫画を面白くしている所と私は思います。

また負けた選手を突き放すわけではなく、負けから物事を学ぶ姿も見せられます。負けたからと言って人生が批判されたわけではない。負けてどのようにするのかという生き様を見ることが出来ます。さらに努力をすることの大切さやスポーツ以外の人生だってあることがわかります。

 

 

アクマも努力をして、県ベスト4まで残ることも出来ました。その上卓球をやめて彼女ができ、22で結婚とそれはそれで悪くない人生です。卓球という世界ではなく他のところで幸せを手に入れています。その中で卓球という世界で一番を目指すためにドイツで活躍するペコ、伸び悩んでいるが必死で戦うドラゴンの戦い続け、上を目指す姿勢が最後までカッコよすぎる漫画です。