上野のガールズバーは客側のステージなのかもしれない

上野に行くことが多いです。

ツレの多くは上野付近に住んでいて、私は蒲田に住んでいるのに遊びに誘われたら行ってしまいます。誘われた遊びは100%断らないと決めているので京浜東北で一本だからと思いながら電車に乗ります。誘われて遊びに行くヨ!のテンションは最高に高いのですが、一本を過大評価し過ぎて、距離があるという事実が抜け落ちているので東京駅あたりで落ち着いてきて秋葉原でハッピーに家を出た理由を考え直し、上野に着いた時は普通の心持ちです。

 

だいたいアメ横の高いんだか安いんだかわからない適当な居酒屋で酒を飲みます。上野界隈のお店は喫煙なのか禁煙なのかわからないお店が多すぎます。似たようなテナントに限りなく境目のない中華、焼き鳥、魚くらいの3パターンの体の居酒屋でいつもどこで飲んだか忘れてしまいます。外で酒飲んでるのに隣の店はタバコ吸えてこっちは吸えないとかありますけど、あれはなんなんでしょう。納めてる税金の額とか、店主のサービス精神とかその辺の匙加減なのでしょうか。隣くらいの奴がタバコ吸って吸えないとなんか騙された気持ちになりますよね。

 

アメ横から少し歩いて2軒目でガールズバーにいくのです。

いつも同じキャッチのお兄さんが声を掛けてくれます。普通のガールズバーに入れられしっかり飲んで10000円とかくらいサクッと毟られてしまいです。

私の趣味の女の子は、文化系でショートカットで眼鏡をかけているタイプの子が好きなのでガールズバーにいってどストライクの女の子を引くことはまあありません(そういう子が多いお店あったら教えて下さい)。

だいたいは似たか寄ったか、声が通って、元気のある女の子とお酒を飲むわけです。急に資本主義経済について熱く語って舌戦を繰り広げるわけでもないです。やっぱり人と盛り上がるにはみな平等に共有できる話題が良いので、出身地だの何繋がりの友達だの毎度ガールズバー行く度にするわけです。

同じメンツで飽きずに何度も遊んで決まって店にいかずあちらこちら行くと、ただの質問でも徐々に嗅覚が鋭くなっていくわけです。こう来たらこう返すっていうトークスクリプト的な団体芸が完成してくるわけですね。誰かがこのエピソードトークしたらこう回すとか。楽しいですよね。いよいよこれはもてなされていってるのではなく自分たちの芸を見てもらうために飽きずに違う店ばかり通い、お金を払って発表会をする。

ハッキリ言って酒も飲んでるし毎回違う女だから誰が誰か覚えていねえし、何なら同じでも構わない。この絡みも今日はできた、ここからこうやって話ししたらどうだろう、どうしたら面白空気になるかなという遊びをやらせてほしい。行った側の絆を確かめ合う遊びなんですね。そう考えると一人で行く人もいるわけで、ガールズバーの懐の深さはものすごいですね。

 

上野が絶妙なのかもしれない。他の地ではホントにプロの子がいたり、話が面白い子がいたりしてしまうのでそうなると我々の絆も崩れてしまう。一度ものすごくかわいい子いてゲームたくさんする流れになったら私は全然面白くなかった。そういった遊びがしたくてガールズバーに行ってるわけではないのだなと気が付いた。上野はその点良いのかもしれない、元気があって若いタイプの女の子しかいないのだから素晴らしいのです。